「スペシャリストとしてのパラリーガル」も、「ゼネラリストしてのパラリーガル」と同様、弁護士としての専門的アシスタントであることにおいては変わりがありません。ゼネラリストとしてのパラリーガルとの違いは、特定の分野を担当し、その分野の専門家として仕事をすることです。

大規模な法律事務所にはあらゆる分野の多くの事件や仕事が持ち込まれます。これに対し、一人の弁護士がすべての分野に対応するのは不可能ですし、効率的でもありません。弁護士ごとに専門分野を決め、その弁護士は特定の分野しか担当しません。このような弁護士をサポートするパラリーガルも弁護士と同様、特定の分野の専門家となっていきますし、そのようなスキルを期待されます。ですからスペシャリストとしてのパラリーガルと言われるのです。

このパラリーガルが働いているのは、主に大規模事務所や渉外事務所外国事務弁護士事務所などです。中規模の事務所でも特定の分野を専門的に扱う事務所なら、その分野を担当する弁護士のアシスタントとしてスペシャリストとしてのパラリーガルもいます。最近はこのようなパラリーガルの活躍する場所も広がり、法律事務所から企業の法務部へ転職するパラリーガルもいます。

どんな仕事をしているのでしょう

数多くありますがその中で代表的な分野をあげます。

  1. 訴訟(訴状、答弁書、準備書面などのドラフト、書類の取り寄せなど)
  2. 登記(売買、抵当権設定、相続、会社設立など)
  3. 企業法務(株主総会対策から企業の合併や買収まで)
  4. 知的財産(商標、著作権、特許などの登録申請など)
  5. 翻訳、通訳など(英語、中国語など)
  6. 破産法務(債務整理、自己破産、民事再生、破産管財など)

これらの仕事を通して共通に行われるパラリーガルの仕事は、

  1. 書類の作成
  2. 書類のドラフト(下書き)
  3. 調整
  4. 事実の調査
  5. 管理業務
  6. 法律や文献などの調査

などがあります。

どのようなスキルが要求されるのか

渉外事務所や外国弁護士事務所で働く場合、共通して要求されるのが語学力です。特に英語力が必要とされます。どのレベルかと言いますとTOEIC®で900点以上を要求する事務所がほとんどです。英語に興味のある方はTOEIC®のスコアをできるだけ上げておきましょう。

新卒ではなく途中入社の場合は語学力の他に、金融やマーケティング等の経験を要求されることもあります。

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