当社では、法律事務所のパラリーガルを目指す方を対象に「パラリーガル養成講座」を実施しております。科目ごとに、弁護士を中心としたプロの実務家の先生方を講師にお招きして半年間のコースを設定しているのですが、その中の2時間をいただいて、当社の人材担当による「就職フォロー」講義を設定しています。今回は私が講義を担当しました。

いつもは講座のガイダンスなどで20分程度お話しする程度だったのですが、2時間ともなると念を入れた綿密な準備が必要となります。話すべきことはある程度決まっているのですが、それを長時間に耐えうる構成にするのにはなかなか苦労しました。最初からガンガンとハイテンションでやってしまっては聞き手が疲れてしまいますし、事務的な説明に終始してしまっては全体にだらだらしてしまい退屈な時間になってしまいます。2時間を効果的に演出するというのは思った以上に難しいものでした。

苦労したことの一つに、レジュメの作成がありました。
レジュメの効用としては、①話が脇道に逸れにくく、時間管理がしやすい、②板書の時間を短縮できる、③聞き手が話の流れを予測できる、などがあり、効率のよい講義が期待できます。
しかし反対に難点もありまして、あまりレジュメを充実させ過ぎてしまうと、①聞き手がただぼーっと字を追うだけになりがちで、退屈してしまう、②あらかじめ話す内容が分かってしまい、ワクワク感が薄れてしまう、・・・など、講義の面白みを低減させてしまう怖さもあります。
このバランスをとるのにものすごく苦労しました。

そういえば、営業のプレゼンテーション手法にも共通することがあります。
昔は、紙媒体の資料をクリアファイルに整理し(アプローチブックと呼んでいます)、紙芝居形式で説明するのが主流でしたが、最近はノートパソコンのPowerpointを使用してプレゼンする営業マンも一般的になってきています。そうかと言えば、いまだに白い紙とボールペンのみでどんどん絵を描いていくという野生的手法で頑張っている方もいらっしゃいます。
私も以前はPowerpoint を使用していた時期がありましたが、お客さんはビジュアルの鮮やかさに興味津々なわりにはどうも印象に残らないようでした。そこで試しに、それまでバカにしていた「紙とボールペン」方式に切り替えたところ、お客さんの反応がだいぶ良くなったのには驚きました。真っ白い紙に次々と描き出される数字やグラフ、簡単な絵など原始的で単純なものほど心に残りやすかったのかもしれません。今ではこの「紙とボールペン」方式は私の重要な営業手法になっています。

思えば、講義の板書もこれと同じことがいえるかもしれません。
いかに効果的に講義を演出できるかという点で、この「板書」の効用をもっと研究してみたいと思った今回の講義でした。